Twitterで「自給率を上げて食料危機に備えよう!」という発言を、時々見ることがあります。
“自給率”に関しては色々な見方・考え方があると思いますが、
「自給率を上げる=食料危機回避」という考えは、どうも違和感を抱いてしまいます。
自給率は、この国での食料安定供給に関する事柄ですが、
これを、組織の中にいる一社員(企業の業績を左右するエース級)に置き換えてみたとすると…
1.天候が安定している時は、国として一定の収穫が得られる。
→調子が安定している時は、企業として一定の成果が得られる。
2.天候がとても良い時は、国として一定以上の収穫が得られるが、限られた農地での収穫量には限界がある。
→調子がとても良い時は、企業として一定以上の成果が得られるが、一社員での出せる成果には限界がある。
3.天候が悪くなると、国として収穫が減少し、食料供給不足(ひいては食料危機)に陥る
→調子が悪くなると、企業として得られる成果が減少し、利益低下(ひいては赤字、倒産等)に陥る
食料の出来を左右する天候も、
企業の成果を左右する社員の調子も、一定であることはありません。
状況が良い時には気にならないことでも、
状況が悪くなってからでは遅いこともあります。
一つのポイントに依存することのないような仕組みづくりの方が、
“食料危機”というリスク管理の観点で、大切なのではないでしょうか?
…と、つぶやきを眺めて想う秋の夜でした。