素人による素人のための株式投資心得

「アベノミクス」の影響か、
ビジネス雑誌で、株式投資やFXを推奨するような記事が出ていたり、
サラリーマンが電車内で、真剣に「株式投資を始めるには?」の本を読んでいたり。

ちょくちょく人から「投資ってどうなの?」と聞かれたりするので、
以下、素人なりに心がけるべきポイントを書いてみます。

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【心構え編】

1.そもそも投資は「博打」であって「貯蓄」の代替えにはならない

儲かることもあれば、損をすることもある。
絶対に儲かる方法などない。
高いリスクを取れば、高い利益か、高い損失が結果として返ってくるもの。
「投資って儲かるの?」と自分が聞かれても、
「勉強として始めたもので、高いリスクを取っていないので、儲かってない。」が回答。
宝くじだって、1000万円分買えば、当たる可能性はそれなりに上がる。
投資も、それとなんら変わりはない。
多少、勉強次第で勝率が良く出来るだけで、高いリスク無しに高いリターンはあり得ない。

2.まずは本業で収入を得る能力を上げるべき

いま投資を始めようとする人は、ある程度の収入を得る本業を持っている人と思う。
もしも、本当に「お金が欲しくて」投資を始めようと考えたのならば、
その時間を、本業で結果を出して給料を稼げるよう、自分の能力を伸ばす時間に割くべき。
あくまで、自分の本業を大切に。
もしも、初期の投資で運良く利益が出たからといって
トレーダーに転身することは、身を滅ぼすことでしかない。

3.「無くなっても大丈夫な資産」の範囲で投資する

当面の生活資金や、老後の年金を突っ込むなどもってのほか。
また、「信用取引」やFXに手を出さない。
これは借金をして博打をしているのと同じこと。
「信用」とか普段聞きなれない言葉に惑わされてはいけない。
現物買いをしている限りは、資産が無くなるだけ。
それ以上のダメージは受けない。勉強代と思って諦めればいい。

【銘柄選び編】

4.「損失も対価」と捉えることが出来る分野を選ぶ

例えば、製造業を担当している営業マンであれば、
自動車系企業の株式を持つことで、その業種が置かれている状況を常にチェックできるし、
定期的な決算報告などを入手することで、その分野の理解が深まること間違いなし。
その知識を「対価」として捉えることが出来れば、
もし株価が下がったとしても、本業で収入を得られる能力は上がっているはず。
※もちろん、インサイダー取引になってしまうようなことはご法度だが。

5.顧客目線で「この会社は良い」と思える銘柄を選ぶ

自分の感覚を大切に。
「この会社は株価が伸びているな~」
「ゴールデンクロスきてるな~」
「この会社はPERが良いな~、云々…」
というような素人の分析で、投資のプロの分析に敵うことは絶対無い。
であれば、投資のプロには分からない顧客目線の現場感覚を大切にした方が、
よっぽど失敗する確率は減らせるはず。(もちろん保証はしない)

6.自分の専門知識を活かす

自分の属している業界で考えれば、明らかにオカシイと思える値動きをするケースがあるはず。
最近で言えば、短期的な成果≒利益が出るはずも無いのに、
メタンハイドレートに湧いた「石油資源開発 (東証一部 : 1662)」は、
3月のニュース発表の時期が、綺麗に山の頂点になっている。
ニュースなどで煽られると、異常な動きがあったりするのが株式市場。
専門分野であれば、この動きに惑わされることは少ないはず。

7.アナリストの情報に「事前に」惑わされない

証券会社のアナリストが「オススメ!」としている情報は、
基本的に「買うな!」の情報として読むべし。
(もし上がったのであれば、それはおそらくアナリストの分析失敗。)
相場のセカイで生きるプロが情報を出す理由はただひとつ。
彼らは、個人投資家が株価を上げてくれれば利益確定出来るのだから。
ただし、このアナリストの分析を「後付け」の理由としてはみれば、
経済の動きを捉えるための有効な情報源にはなる。
相場が上がった・下がった時に、どういう分析をしているか?
常にチェックすることで、経済に対する知識を身に着けていくことが出来るはず。
あくまで「事前に」惑わされないようにすべきであり、「事後」はどんどん活用すべき。

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…以上を実践しても、たぶん儲かりません。
私は投資の素人ですから。

けれど、損をする可能性は減らせるはずです。
ご参考まで。

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